映画の原点 リュミエール兄弟の映画から 前衛芸術映画 アンディ・ウォーホルの映画へ

当時、義手や義足、写真機材等の製造を営んでいたリュミエール兄弟、自らの工場の近辺等で撮影を行い、1895年、パリのグラン・カフェ地階のサロン・ナンディアン(現ホテル・スクリーブ・パリ)で、その映像などを人々に有料公開した。この中で、世界最初の実写映画とされるのは『工場の出口』である。また、 『ラ・シオタ駅への列車の到着』では、カメラに向かってくる汽車を見て観客が大騒ぎしたという伝説を産んだ(これについては異説もある。

 
銀塩写真が発明されてから約50年後に今度は映画が生まれた。写真と違い、人間や機関車など現実世界で動いているものが同じようにスクリーンで動いている。カメラは固定・据置き。日常肉眼では身体・眼球が動きながら、動くものを見ているから、写真とは違うリアルだったのだろう。あえて動きを強調できる被写体を兄弟は選んだのだろう。

  
Andy Warholの映画はジョナス・メカスが書いたようにリュミエールの映画に関係がある。最も古いものの中に新しさがある。据置きされたカメラに世界の流動が写りこむ。